2025/09/15
吐き出し窓ってどうなの?メリットとデメリット
自然光が燦々と降り注ぐ明るいリビング、バルコニーへの出入りも楽チンにできる「掃き出し窓」を家作りに取り入れたいと思う方は多いでしょう。
そもそも「窓」の本来の役割は、採光を取り入れることや換気を行うことですが、掃き出し窓は、そのメリットを最大限に活かすことができるアイテムといえます。
しかしその反面、掃き出し窓には防犯面をはじめ、デメリットがあることも知っておくべきかもしれません。
そこで今回は、掃き出し窓を用いる時に知っておきたいポイント、そして、メリットやデメリットを詳しくお伝えしていきます。
注意点を知ることが掃き出し窓の魅力を活かすことにも繋がるため、ぜひチェックしてみてください。
掃き出し窓とは、窓の下枠が床と同じ高さの窓のことを言います。
もともとは、室内の掃除を行う時にホコリを外に掃き出すための小さな窓、いわゆる「地窓」と呼ばれる窓を指していましたが、現代ではテラスやバルコニーに接した背が高く大きな窓のことを「掃き出し窓」と呼ぶ場合が多いです。
デザインはさまざまで、よく用いられるものには「引き戸式窓」、上下にスライドができる「上げ下げ窓」、外に窓を押し出す「押し出し窓」など、バリエーションも豊富で、多くの家で採用されています。
掃き出し窓の一番の魅力は、採光が十分に取れることです。
リビングなどの大きな部屋に採用することで、明るい部屋を作ることができるため、根強い人気を誇っています。
しかし、掃き出し窓の大きなデメリットとして、防犯面では弱いこと、プライバシーが守られづらいことなどが挙げられます。
メリットとデメリットを知って対策を行いながら採用することが、とても重要なのです。
掃き出し窓の一番の魅力は、やはり採光が取りやすいことではないでしょうか。
明るい家作りのポイントになる掃き出し窓は、リビングやバルコニーに繋がる部屋など、比較的家族が集まる空間に採用されることが多いです。
掃き出し窓の多くは、テラス窓など大きな窓を使用しています。
冷暖房をあまり必要としない春秋には、窓を開けて網戸にするだけで、風の涼しさ、太陽の気持ち良さを十分に感じることができます。
そのため、大きく考えれば電気代の節約にも繋げることができるのです。
日本は湿気が多いため、家作りを行う上で湿気対策は重要な課題となります。
カビは衛生的にはもちろん、アレルギーを引き起こす原因にもなるため、小さなお子様のいるご家庭では特にしっかり対策することが肝心です。
風通しの良さがバツグンの掃き出し窓は、そんな日本の家作りにはもってこいの仕様です。
梅雨時期などは室内で洗濯物を干す機会も多いと思いますが、掃き出し窓がある部屋だと風通しが良いため湿気がこもりにくい点もメリットです。
知っておきたいポイントとしては、掃き出し窓からの風を通しを良くするには、風の抜け道がとなる窓が必要ということです。
反対側の壁などに、入ってきた風が通り抜ける窓やドアを設置することをおすすめします。
掃き出し窓がバルコニーやベランダ、庭に直接繋がっている場合、出入りがしやすいのも魅力でしょう。
庭で洗濯物を干したりするのにも便利ですし、アクティブなご家庭であればバルコニーでバーベキューを行ったり、ペットを飼っているのであれば一緒に日向ぼっこができたり……と、アイディアは広がりますね。
また、窓を挟んだ部屋と外の段差がない場合、ひと繋がりの大きな部屋のように感じさせることができるため、開放感を得ることもできるでしょう。
タンスやベッド、ピアノなど、大きな家具の搬入・搬出時にも掃き出し窓は役立ちます。
新しい家具を新調するのであれば、部屋のサイズに合ったものを選ぶことができますが、家具を運び入れる時によくあるのが、窓が小さくて室内に入れられないというトラブルです。
玄関から無理して運び入れて壁などを傷つけるケースもあるため、大きな掃き出し窓があると便利です。
万が一の災害時にも、掃き出し窓は効力を発揮してくれます。
避難経路を作るポイントは、玄関から離れた位置から避難できることだと言われていますが、掃き出し窓があれば、そこから外部に避難することができるため、逃げ遅れを予防することもできるのです。
狭い玄関よりも出入りがしやすいため、お年寄りや子どもでもさっと外に出られるのは安心でしょう。
空き巣被害の多くは「窓」が侵入経路になります。
その割合は、マンションでは40%、戸建では70%ともいわれるほどです。
特に、戸建の掃き出し窓は通りから近い場合も多いため、狙われやすい場所でもあります。
掃き出し窓を取り入れたい場合には、防犯対策のことを考えた設計、対策をきちんと行う必要があるでしょう。
暑い夏、寒い冬に使用する冷暖房は、毎日を快適に過ごすためには欠かせないものです。
しかし、掃き出し窓には冷暖房が効きにくいというデメリットがあります。
窓の近くだと、どうしても暑さ寒さの影響を受けてしまうため、例えば断熱性能が高いガラスや遮熱性能があるカーテンなどを選ぶ工夫を行うことも大切です。
広めのリビングの場合、広さを出すために掃き出し窓を2面採用している部屋は多いですが、安易に取り入れるのは禁物です。
空間全体を捉えると明るく開放感のある部屋に見えますが、実際に家具を配置しようとすると、壁が少ないためにテレビや机などの配置に困るケースもあるのです。
掃き出し窓を設計する時から、家具の位置を大まかに決めておくことで問題を回避できるため、ぜひ心に留めておいてください。
掃き出し窓を設置する場所によっては、通りからの視線がどうしても入りやすくなるため、外部からの目線が気になることも大きなデメリットの1つです。
プライバシーを尊重したいご家庭にとっては、かなりのストレスになってしまうこともあり得るでしょう。
カーテンなどで視線を遮ることはもちろんできますが、それだと明るい日中にカーテンを閉める機会が多くなってしまうため、せっかくの掃き出し窓の開放感を発揮できなくなる可能性もあります。
お子様が小さなご家庭の場合、掃き出し窓からの落下対策を行うことも大切でしょう。
小さな子どもの行動は突拍子がないため、赤ちゃんの時期にはもちろん、いろいろなことが理解できる幼児の年齢になっても大きな事故に繋がる可能性があります。
網戸にもたれて網戸ごと落ちてしまうケースも実際にあるため、注意が必要です。
子どもが小さいうちだけ部屋の中にガードをつけたり、パーテーションで区切るなど、一工夫をすることでリスクを少なくすることができます。
仕方がないことですが、掃き出し窓は太陽光の影響などで窓際のフローリングや畳の劣化が激しくなります。
紫外線で日焼けするのはもちろん、時には雨水が打ち込んでしまって色が褪せ、窓際以外の床との色味に差が出てしまいます。
また、洗濯物を干したりと、出入りが多くなってしまうため、汚れやすいことも劣化を早める原因となるでしょう。
適度なメンテナンスが必要となるため、定期的に費用を捻出しなければならなくなることを視野に入れた方がよいかもしれません。
明るく開放的な空間を演出してくれる掃き出し窓は、和室にも洋室にも取り入れやすいため、多くの住宅で採用されています。
大切なのは、掃き出し窓のデメリットについても知った上で、採用することです。
特に安全な暮らしを送るためには欠かせない防犯対策については、しっかり対処したいものです。
記事の中で窓の種類についても触れましたが、掃き出し窓と他の窓を組み合わせて家を作るのも1つの方法といえます。
実際に住んだ時にどう機能するのかをイメージして、ぜひあなたの家作りに役立ててくださいね。
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